• HOME
  • Learn
  • 私たちが見た建設業「若い世代から見た地域建設業の災害対応と働く環境」②

私たちが見た建設業「若い世代から見た地域建設業の災害対応と働く環境」②

命の道を作る災害復旧の仕事と地域への想い

今回お話をお伺いすると、
以前は自然災害や地震など何かあった時には会社にいるのが当たり前でいつでも要請があれば出てくることのできる体制づくりがあり、
復旧の際にはすぐに行くことが普通だと思っていた矢先。

3年ほど前にとある村の土砂災害の際に、
建設会社で待機をしている方が亡くなったことがあり、
災害待機することに対する見直しが行われたとお伺いしました。
道路・河川を守らないといけない、
そして家族を守らないといけない、
その責任の重さを当時のお話に付け加えて語られていました。

そこでまずは、身の安全が確保できてからパトロールを行うことで2度と同じことが起きないように防災対策の見直しが行われました。
とはいえど、土砂災害などで被害のあった道はなるべく早く復旧しないと、
例えば毎日透析を行わないといけない患者さんがいた時にどこの道だったら通れるのか情報を伝えなければいけないし、地域の建設会社として、
車も人も通れない状態を車1台でも通れるように動くのが仕事であるというお話をされていました。
加えて、建設業として塞がれた道の先にある集落や村に住んでいる方たちの
『命の道』を守っていると話をしてくださいました。

人が住んでいるからこそ、仕事があり、
誰がどこにいるか知るためにも地域の方との触れ合いをとても大切にしていること、
そして同じ地域の建設業をしている会社との横の繋がりを大切にすることで
建設業全体が町や地域の方たちを守っていることに繋がるということを教えて頂きました。

パトロールや地域を守るために、
たくさん動いてくださる建設業の皆さんにどうしてここまで続けられるのかをお聞きすると、
「生まれ育った町が、大好きだから、守りたい、使命感でやっている。」
皆さんの顔がとても愛に溢れていると同時に使命感で引き締まった顔をされていました。

地図に載る唯一の仕事である誇りと働く環境

ここまで災害復旧に関して話をしてきましたが、
建設業という業界への印象もお伺いしました。
インフルエンサーの建設業界に抱く印象として話にあったのは、
「力仕事が大変そう。朝から晩までと労働時間が長そう。男性社会であること。」などぶっちゃけた話を聞いてみました。
すると、「確かに昔はそういうところもありましたが、今は凄くホワイトだよ」と笑いながら。
仕事の時間は会社にもよりますが、8時から16時や17時、週休2日制で時間外労働もなく、
「子どもたちの習い事の送り迎えだって行けるんだよ」とお話してくださいました。
今回取材の行った株式会社太伯建設様では女性も現場でお仕事されていたり、60歳台の方もまだまだ現役。

建設業界では今若者が少なく、
経営がうまくいかずに辞めてしまう建設会社も多いのが現状です。
国土の面積は変わらないし、もちろん道も老朽化するからこそ若い担い手が必要です。
そのため、昔のイメージではなく今を知ってほしいからこそ
今後の課題としては子供たちの将来の選択肢の1つに増えることを目指して子供たちにはもちろん、
その親世代にも現状を知ってもらう機会を作りたいとお話されていました。
建設女子という言葉が少しずつ当たり前になってきた昨今。女性が現場にいることで変わることがあるかお伺いすると、
男性だけでは気づかないところを気づいてくれたり、
その現場をなるべく意識的に綺麗に保つようになったり
女性ならではの目線がとても助かることがあるとお話してくださいました。

そして、建設業の仕事への魅力はなにかお伺いすると、
それは『地図に載る唯一の仕事』であること。

自分たちが作った道路や橋が地図に掲載されたり、
Google Earthで写真を見ることができることに誇りを持って働いているとお話されていました。
地域の建設業の災害復旧と課題についてお話をお伺いし、
建設業が私たちにはなくてはならないものであるということを実感しました。

これからも自分たちの歩く1歩1歩の道に大きな感謝を持って。

◾️私たちが見た建設業「若い世代から見た地域建設業の災害対応と働く環境」①の記事はこちらから↓

私たちが見た建設業「若い世代から見た地域建設業の災害対応と働く環境」①

TOPICS

Rain The Press

災害時や、雨の日、普段でも履着こなせる防災ブーツや、レインブーツのご紹介。

SNS

防災に関する情報をSNSでも発信しています。