先日ナガエツルノゲイトウ対策に使用されている遮光シートについて取材してきました。
(ナガエツルノゲイトウは特定外来生物に指定されており、発見された場合は自治体窓口にお問い合わせください。)
ナガエツルノゲイトウというのは、
現在世界中に外来種として定着しており、「地球上で最悪の侵略的植物」と呼ばれているそう。
そんな特定外来生物に指定されていて、強い侵略性をもっている主に水辺に生える植物。
強い侵略性を持ち合わせているため、
小さな断片でも農地や川に侵入すればそこに定着し、繁茂してしまう恐れがあります。
ナガエツルノゲイトウが定着し繁茂してしまった場合には様々な被害が…
それは、農業被害、生態系被害、洪水被害。
農地で繁殖してしまうと作物の成長を阻害してしまい収穫量を減らしてしまう農業被害。
ため池や河川で繁殖してしまうと水質が悪化し、今生息している生物の環境を奪ってしまうという生態系被害。
そして、その中でも災害に関わるのが洪水被害。
繁殖したナガエツルノゲイトウを放っておくと水路や排水溝、ポンプなどに詰まって
水流の阻害になり洪水被害の恐れがあります。
なんとなく、川に緑というコントラストは自然の組みあわせって素敵だなと思いがちですが、
それ以上に外来の植物のせいでもっと深刻な被害が懸念されていることを知り、
自然に囲まれて育ってきたからこそ、今まで見ていた川の景色の見方が変わりました。
そんな被害を防ぐ取り組みとして
ナガエツルノゲイトウ対策遮光シートを取り入れているそう!
このシートは遮光率100%で優れた耐久性のあるシートになっており、
わずか12%の光だけで水陸両方で生存でき、
直径2mmの根からも再生できるナガエツルノゲイトウ駆除に最適なシートだそう。
日当たりの良い陸域に設置すると表面温度も高くなるため
シートに当たったナガエツルノゲイトウは火傷状態となり枯れて、
水域に設置にすると水も空気も通さないので腐敗させることが出来るんだそう。
今全国各地でナガエツルノゲイトウの被害が報告されており、
シートを設置するだけで繁殖を抑えることができるなら早めの対策が必要だなと思いました!
そして最後に同じ川でも段階を踏んだ対策が必要であるため、
対策をしているところとしてないところの差を目視することができました。
何も対策をしていない川
駆除を行うための対策をしている箇所の川
対策をしている箇所というのは目に見えて効果を見ることができて、
この取り組みが広がっていき、
様々な被害が少しでも減っていき、安心して過ごせていけたらと思いました。
ナガエツルノゲイトウ対策遮光シートを詳しく知りたい方や問い合わせはこちらから
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Writer:カワハラシュリ(Nara/https://www.instagram.com/_irislight/?hl=ja )