台風や線状降水帯などによる大雨が続くと、
河川の氾濫や浸水、土砂災害などの危険性が急激に高まることがあります。
ニュースやスマートフォンなどで「大雨特別警報」という言葉を目にすることもありますが、
実際に発表されたとき、
どのように行動すればよいのか改めて確認しておくことが大切です。
大雨特別警報は、警戒レベル5相当の情報として、
重大な災害がすでに発生している可能性が極めて高い、非常に危険な状況で発表されます。
この段階になってから避難を始めればよいというものではなく、
すでに安全な避難が難しくなっている可能性があることを理解しておかなければなりません。
内閣府(防災担当)・警察庁・消防庁・国土交通省・気象庁では、
「レベル5大雨特別警報」が発表された際、
むやみに移動せず、今いる場所よりも安全な場所へ移動して身の安全を確保するよう呼びかけています。
例えば、すでに道路が冠水していたり、
周囲で浸水が始まっていたりする状況で避難所へ向かおうとすると、
移動中に危険に巻き込まれる可能性があります。
外へ出ることがかえって危険な場合には、
無理に遠くの避難所を目指すのではなく、
建物の上階など、今いる場所の中でより安全を確保できる場所へ移動するなど、
その時点でできる「命を守るための行動」をとることが重要です。
特に注意したいのが、浸水した場所での車による移動です。
道路が冠水していても、車内からは水の深さや道路の状態を正確に判断することが難しく、
途中で車が動かなくなったり、水没したりする危険があります。
地下道やアンダーパス、周囲より低くなっている道路などは短時間で水がたまる可能性があり、状況が急変することもあります。
冠水した道路を「これくらいなら通れるだろう」と自己判断して進むことは避けましょう。
また、大雨の際には河川や用水路、
冠水した場所にも絶対に近づかないことが大切です。
「川の水位を確認したい」「自宅近くの用水路が心配」と思っても、
大雨によって水位や流れが急激に変化している可能性があります。
冠水した道路では側溝やマンホール、道路と水路との境目などが見えなくなっていることもあり、
徒歩での移動にも大きな危険が伴います。
自分で確認しに行くのではなく、
安全な場所から自治体や気象庁などが発信する最新情報を確認しましょう。
そして、大雨災害から命を守るために
何より重要なのが、「レベル5になるまで避難を待たない」ことです。
市町村から警戒レベル4「避難指示」が発令された場合、
危険な場所にいる人は速やかに避難する必要があります。
高齢者や障害のある方、小さな子どもがいる家庭など、
避難に時間を要する場合には、
警戒レベル3「高齢者等避難」の段階から早めに行動することも重要です。
雨が激しくなってからでは、
普段なら安全に通れる道路が冠水したり、
河川の水位が急激に上昇したりして、
避難すること自体が危険になってしまう可能性があります。
「まだ大丈夫だから」と様子を見るのではなく、
危険が迫る前に行動することが安全な避難につながります。
そのためにも、大雨特別警報が発表される前の段階から、
テレビやラジオ、インターネット、SNS、防災行政無線などを活用し、
最新の気象情報や避難情報を確認しておきましょう。
また、自治体が公開しているハザードマップを確認し、
自宅や勤務先、現在いる場所に河川の氾濫や内水氾濫、土砂災害などの
危険性がないかを知っておくことも大切です。
あわせて、避難場所がどこにあるのか、
そこまでどのルートを通るのか、避難途中に河川やアンダーパスなどの危険な場所がないかなども、
平常時から確認しておくと、いざというときの判断につながります。
「大雨特別警報」という非常に強い言葉を聞くと、
「発表されたら避難しよう」と考えてしまうかもしれません。
しかし、レベル5は避難を始めるための合図ではなく、
すでに災害が発生または切迫し、命の危険が迫っている段階です。
だからこそ、覚えておきたいのは**「警戒レベル4までに危険な場所から避難する」**ということ。
そして、すでにレベル5相当の状況となり、安全に避難することが難しい場合には、
無理に移動せず、今いる場所より少しでも安全な場所へ移動して命を守ることです。
大雨災害は、短時間のうちに状況が大きく変化することがあります。
「まだ大丈夫」ではなく、「今のうちに行動する」という意識を持つことが大切です。
自分自身はもちろん、家族や大切な人の命を守るためにも、
ハザードマップや避難場所、避難経路を日頃から確認するとともに、
警戒レベルと取るべき行動について、この機会に改めて確認しておきましょう。

参考:内閣府(防災担当)・警察庁・消防庁・国土交通省・気象庁「レベル5大雨特別警報が発表されたときにとるべき行動」





